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by boil-achilles
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神戸発 北海道行き再び その9(4日目 9/18 とかちつくちてと叫ぶ編)


【9月18日(火曜日) AM4時半】
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●黄金道路でときめいて

4時半、気を失ったかのようにグッスリ眠り続けたけど、目覚ましでバッチリ起きる。
辺りはまだ暗いけど、やっぱり旅は早朝から進まなきゃね。

着替えを済ませて、昨日の洗濯物を片付けながら気付いた。
やたらと足りないw
慌てて階下の洗濯機や乾燥機をのぞきに行ったけど見付からないw
ふと振り返って目に入った。
だれかが玄関の前にあるテーブルへ干してくれてるwwwww
ありがとう、分かりやすい場所へ置いてくれてw
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もちろんみんなは眠っているので、こっそりとドアを開けて出発。
昨晩掲載した建物の写真なんかも、この時に撮ったやつね。

シロコを建物の中から引っ張り出してきて、出発する時に後ろから声を掛けられた。
「ちゃんと起きれたのね」って、お母さんから。
ちょうど犬の散歩へ出るところだったみたいで。
大漁旗は振ってもらわなかったけど、でも会えて良かった。



未だに今日どこへ向かうか決められないw
昨晩の宴会で、層雲峡の紅葉について聞かされたから、そっちへも行ってみたくなったのよね。
帯広から行ってみたらどうよ、って言われたんだけど。
ぬぅ・・・天気の悪さも含めて、どうしたらいいんだろうねぇ。


ひたすらに原野を走る。
原野って言い方は正しいのかどうか分かんないけどね。
道路脇からいきなりエゾシカが飛び出してきて焦ったよw
ブレブレで申し訳ないけどw
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百人浜の当たりまで来ると、原野っぽさが増してくる。
あ、さっき鹿が撥ねられて、道路の真ん中で流血しながら死んでるのを見ちゃいましたよ。
しかし・・・あれだけデカい生き物が飛び出してくるとなると、車を運転してる方も怖いよね・・・。
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13キロ走って国道へ復帰。
しかし・・・波は激しいし、天候も怪しいし、今日も荒れそうだわね・・・。
とはいえ、昨日の貯金というか、今日は強風の追い風という幸せがw
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国道は昨日の後半と同じく336号線。
ただしここからは「黄金道路」という別名が付けられている。
夕日が美しいとか、そういう理由かと思ってたのに、もっと生々しい由来だったw
「黄金を敷き詰められるほど、建設に莫大な費用を投じ、断崖を切り開く難工事の末に開通したことが名称の由来」って、wikiに書いてあるのね。
昨年訪れた「雄冬岬」ほどではないにしろ、大変な工事だったんだろうねぇ。

実際、トンネルや覆道が連続しまくるもの。
あぁ、そうだ。
そういった意味じゃ、これまた昨年訪れた積丹半島の西側に似てるんだわ。


北海道最長の「えりも黄金トンネル」は約5kmもの長さw
いや、いいんだw
まだ早朝だし、そもそも昼間でも交通量は多いと思えないからw
※ wikiから画像をお借りしましたよ。
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ここを見る限り、自転車で通れるトンネルとしては、寒風山トンネルに次いで二番目に長いのかも。
まぁ、とにかく長い。
ホントに終わりが来るのかと思うほど長い。
実際に10分以上ものあいだ、このトンネルを走ってたんだけどね。
せっかくの追い風を活かせないのが勿体ないけど、予想通り車の通行は殆ど無くて良かったよ。
GPSは拾えないので、出口まで一直線で表現されちゃうw
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やっと抜けた・・・。
そう思ったのに・・・。
トンネルを抜けると雨でした・・・。
すぐ先にもう一つトンネルが見えてたので、そこまで走ってヤッケを着込むことに。
こういうとき、オルトリーブのバッグで良かったと心から思うのよ。
ほんと、このバッグの防水性能は抜群だから、嵐が来ようとも台風が来ようとも、わざわざカバーを掛ける必要が無いしね。

オルトリーブ(ORTLIEB) バックローラー クラシック レッド 40L(ペア) サイドバッグ F531

ORTLIEB(オルトリーブ)



あまり強くない雨だけど、それでも身体を濡らすわけにはいかないのよ。
あっという間に、疲労や冷えへ繋がっちゃうからね。
トンネルではライダーも同じく雨装備に変身してるw






●この地へ辿り着いたと言うこと

30分ほどで雨は上がった。
んで、ついに「帯広/十勝エリア」に入った!!!!!
ついに来た!
「とかち」に!!!!!!


ご多分に漏れず、うちのニコマスとアイマスのスタートは「とかち」だったもんね。
その「とかち」に自分が辿り着いたこと!
そりゃ、荒ぶっちゃうでしょw
ある意味、うちのニコマス人生の原点だもの。

雲から少し顔を出した太陽も含めて、まさに「黄金道路」に相応しい風景。
眩しい。
これだ!これこそが、うちへの祝福だ!
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その祝福に答えるために、うちも叫んでみたw
「とかち」への思いをありったけw
んで、現地から直接アップロードしてみたw


実は十勝地方の何処かでやってみたかったんだよね。
この「心からの叫び」をw
とはいえ、さすがにうちでも、人目に付くところでやる勇気は無いw
早朝の海岸線ってのが、ちょうど良かったのよw






●やっと行き先を決める

まだまだ北上し続ける。
けど、だんだんと追い風も弱くなってきたねぇ。
とっても素敵な名前だったので撮ってみた「音調津橋」。
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左手の斜面から水が湧きまくってる場所が現れる。
「フンベの滝」と呼ばれるこの場所は、川が滝になってるわけじゃなくて、岩盤から染み出た地下水がそのまま滝になって、そのまま海へ流れていくという珍しい風景らしいよ。
とにかく涼しげで、細い滝なんだけどそこら中で結構な水量が出てるのよ。
こないだ行った高千穂に、ちょっとだけ似てるw
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国道は一旦海岸線を離れて、広尾町の中心地へ入る。
いよいよ決断の時がきたよ・・・。
このまま国道336号線を走り続けて釧路へ向かうか、236号線を通って帯広へ向かうか。
まぁ、朝食を食いながら考えるかw
ちょうど目に入ったセイコーマートでw

う~ん・・・やっぱり釧路へ向かおうかなぁ・・・。
何よりもやっぱり、アイモバ的に道東をある程度潰しておきたいって気持ちが強いしw
そうしよっか・・・。






●国道だけど「抜け道」

決まったなら話は早い。
釧路へ向かうなら、もう一つ気になってたことがあったのよ。
広尾の市街地を出ると国道は内陸部を走るけど、そのまま海岸線を一直線に進む道道1037号線ってのがあるのよね。
その真っ直ぐっぷりと、内陸を回避することによるアップダウンの回避と、国道よりも交通量は少ないであろう事などを勘案して、そちらを走ってみたいなぁと。
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「黄金道路」から「ナウマン国道」という面妖な別名に名を変えた国道336号線に一時別れを告げ、道道1037号線へ入ったのはちょうど8時。
この時には全く考えもしなかった道が、今スタートする・・・。
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さっきの地図にもあったように、道道1037号線はひたすらに直線。
どうやら7kmほど直線が続くらしいよ。
とはいえ、ほぼ森に囲まれていて、特別に見晴らしがいい訳じゃない。
交通量は多くないけど、ダンプが多いのはこういう道のお約束かな。
んで、なんだかんだで緩めのアップダウンは続く。
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9時、ずば~っと永遠に続く一直線の道を走り終え、再びナウマン国道へ合流する。
あぁ・・・この快適な道もここでオシマイか・・・なんてこの時は思ってましたw
国道に入れば交通量も増えて、走りにくいんだろうなぁと。

ところが思わず国道との十字路に気付かないほど、ナウマン国道は「限りなく県道っぽい」道だったのよ。
表現しにくいんだけど、適度な田舎に住んでる人なら伝わるかな。
「この県道を通れば近道になる」って感じの、峠越えみたいな道、というかw
とにかく「国道」とは名ばかりの「単なる田舎道」w
いや、道路そのものは綺麗で走りやすいよ。
交通量も遙かに少ないしね。
つまり、道道1037号と状況は変わらないw
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ただね、もうひたすらに「森か農地が続くだけ」の丘陵地なのよ。
ただひたすらに登ったり下りたりしながら、「抜け道っぽい道」が続くのね。
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もっとハッキリ言おう。
最初は気持ちいいけど、途中からは退屈だわw
その上、ずっとアップダウンがあるから、決して楽じゃないのよw
しかし、自転車大会なんてかには、ピッタリの道だと思うなぁ。



あ!畑の中を丹頂鶴が歩いてる!
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さて、さっきも書いたように、この道はダラダラとしたアップダウンがひたすら続く。
決してきつい斜面はないんだけど、何度も何度もアップダウンが続くのね。
ほら、これがナウマン国道に合流してから、国道が終わるまでの標高推移。
約40kmもの間、こんな感じで平地っぽい所は殆ど無いのね。
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その登りの最中に、向かいから不思議な自転車がやってくる。
白いヒゲを蓄えた白人の爺さんが、ママチャリで向かってくる!
どう見てもツーリングっぽくないチャリと格好なのに、荷台に積んでる荷物から判断すると、どう見てもツーリングだ!これ!
どうなってんだ!この爺さん!
とりあえず、お互いに「コニチワー!」と挨拶をして擦れ違うw





●北海道砂漠

天気はどんどん良くなる。
それにつれ、気温もどんどんと上がり、水分補給が増えてくる。
これまたちょっとした坂を登った所にあった自販機で、オランジーナを補給。
こんな日の坂道のてっぺんには、炭酸飲料がよく似合う。
それにしても・・・確かに今年の北海道は暑すぎるな・・・。


晩成温泉」の案内看板があるけど、地図でチェックしてみると遙か海側。
寄り道するわけにもいかないなぁ。

なんて思いながら先へ進んでると、遙か前に小径車が見えたのね。
追いついてみると、明らかにツーリング。
ビアンキの小径車にキャリアを付け、リヤバッグを引き摺るように(でも、引き摺ってはない)装着し、クルクルとペダルを回すオッサン。
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声を掛けてみると、昨晩はさっきの晩成温泉へ泊まったんだって。
「今日も頑張りたいけど、もう脚が痛すぎるので、駅まで走って輪行するつもり」って言ってた。
そりゃやっぱり、小径車だとしんどそうよねぇ・・・。
でも、列車での遠征用に、ブロンプトンとかが欲しいなぁ・・・。
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登っても下っても、いつまで経ってもひたすら続く「森の中の道」。
こんなにも人気(「ひとけ」)のない道だなんて、思ってもみなかった。
こんなにも何もないと思ってもみなかった。
そう、そろそろ水が尽き始めつつあるのよ・・・。

この日、初めて「知り合った」あおちょさんによると、この道は「ヤバイ」らしいw
そんなこと、思ってもみなかったw
釧路へ抜けるための、気軽な道としか思ってなかったw
でも、そうじゃなかった・・・。
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水が切れるのは怖い。
それはまだロードバイクに乗る前の6年前、四国の山の中で実感したこと。
お盆休みに初めての讃岐うどん巡りを、初めてチャリンコツーリングした時に、灼熱地獄なのに水が切れて、店も自販機も住居も無くて死にたくなったんだよねw
というわけで、今日もさっきから「出来る限り一口ずつ飲む」なんていう、砂漠の探検隊みたいなことになってるw

ほら、「ミク先生」の向こうに見える標識には、無情にも「釧路100km」って書いてあるけど、それよりも「おそらくまともな街であろう」浦幌も28kmって・・・。
下手すると、あと28kmは無補給って事よね・・・。
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森が突如として開けて、巨大な橋が目に入ったのは110km走った11時過ぎ。
どうやら「十勝川」らしいよ。
むっちゃ立派な橋よね。
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平仮名で「とかち」って書いてあると嬉しいw
ホント、バカw
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橋を渡り始めて驚いた・・・。
十勝川、デカ過ぎだろ・・・。
アマゾンかよ・・・。
どう見ても、水分や食料を補給できるとは思えない。
上流からボートで移動店舗がやってきて欲しい・・・。
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十勝川を過ぎて4kmほど、ナウマン国道は転機を迎える。
このまままっすぐ海岸線沿いに続いてるんだけど、その先で突然国道は終わるw
国道が終わると未舗装のダートが3km、その先はさらに海岸線沿いに道道が続いている。
面白そうではあるけど、ロードバイクでダートを走れるわけもなくw

それにただでさえ飢え死にしそうな状態なんだよw
さらに未開の地へ進んでどうするんだよw
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というわけで、浦幌へ向けて内陸へと進路を取る。
どっちも同じナウマン国道なんだけどね。

内陸へ入ると、先ほどとは打って変わって一面広がる畑。
んむ、コレこそが割とイメージしやすい「十勝平野の風景」だわ。
よそ者の勝手なイメージだってのは自覚してるけどw
とっても気持ちいい。
先ほどまで森で鬱々してた身としてはw
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とりあえず文明生活の息吹を感じることが出来たので、最悪の場合はどこかの農場へ駆け込んで水を貰おうw
飢え死にすることはないだろうw

そして11時37分、養老という地区の三叉路でついに自販機を発見!!!!!!
あった!
あったああああああああああああああああああ!

本当に砂漠でオアシスを発見した気分だわw
水分切れの危機を感じてから既に1時間、ようやく恵みの場所へたどり着いたよ・・・。
助かった・・・。
by boil-achilles | 2012-10-21 23:11 | チャリンコ | Comments(0)